M'S net ももせいづみのサイト サバイバルガイド ムギ畑
izumi@mugi.com
しごと / コラム / 著作物 / プロフィール / 願い事手帳 /掲載 / ブログあれこれ
 

コラム
「ももせいづみの頑張らない子育て講座」  
2003-2004 NHKすくすく赤ちゃんに連載

第一部

1、 「さらば、育児書」
2、「公園デビュー、なんぼのもん?」
3、「ひとりで、できるもん!」
4、「きれいきれい信仰のワナ」
5、「赤ちゃんのための食洗機活用法」
6、「ラクラク赤ちゃんお洗濯術」
7、「家に他人を入れて風通しよく」
8、「ママ仲間の付き合い奥義」

→→→続きはこちらへ(23章まであります)

コラム全体の目次に戻る

1、 「さらば、育児書」

 はじめての子育て。不安も多いし、知らないことだらけ。何人も子育てした女性や、近所の世話好きなおばちゃんがいるわけでもない今、私たちが頼れるのは、どうしても本やメディアの情報になりがち。私も読んだ、読んだよ。山ほどの育児本!

 こういう文字情報に囲まれていると、どんどん「やらなくちゃいけないこと」が増えてくる。
なに? 毎日赤ちゃん体操しなくちゃいけないの? 愛情を込めて話しかければ、カラダにいいだけじゃなく、情緒も発達するのね。ふむふむ。まず足を2回ずつ回して開いて……。で、ぶつぶつ独り言みたいに話しかけて、体操。
 当時は日光浴もさせたほうが健康にいいと書いてあったので、時計を睨みながら肌着を脱がせて日にも当てていた。でも、今は日光浴は母子手帳からも削除されている。たった数年で、「お日様に当てないのが赤ちゃんのため」となったらしい。

 「いいこと」をいっぱいしてあげたほうが、「いいママ」になれる。で、なんか頑張っちゃう。でもその中には、別にしなくても変わりないことも、結構含まれているものだ。
 今になって、当時の自分や周りのママたちは、どことなく不可思議な心理状態にいたんじゃないか、って思うようになった。幸せだけど、頑張ってるけど、どこか痛い。

 ある日、突然ももせいづみが「お母さん」と呼ばれるようになって、見た事もない生き物を手渡される。取り扱い説明書もなければ、保証書もついていない。そのくせ、病気も性格も知能も、全部自分の育て方の責任になっちゃう気がする。こりゃ、育児書を買い込んで頑張ってしまうのも無理はない。

 でもね、頑張らなくていいんだよね。だって、この「赤ちゃん」っていう生き物は、長いこと取り扱い説明書なしで、立派に生きて大人になってきた。だから、まず目の前にいる赤ちゃんの生きる力と、自分自身を信じる。じゃないと、いたずらに文字の情報や世の中に踊らされちゃうような気がする。子育ては、私たちの「生きる」って根っこの部分を呼び覚ましてくれる、ステキな体験なんだもん。
 だから「育児書は、まず1度ちゃんと読んで、そして書いてあったこと全部を忘れる」。はじめての子育て、不安も多いと思うけど、ぜひそこから始めてみて欲しいな。

2、「公園デビュー、なんぼのもん?」

 「公園デビュー」では抵抗あるけれど、おもちゃの貸し借りを通じて社会性を身につけるのだという話を聞いて納得した私は、親として「お友だちを作ってあげねば!」と、ある日公園に颯爽とデビュー。あぁ、あの日あの頃。遠い目。

 ところが、いざデビューしてみるとなんかヘン。初対面でも公園にいる子を「お友だちがいまちゅよ」と呼ぶママたち。"お友だち"である息子に話しかけて、最後まで私を見ずに去っていく人もいる。大人どうしで、こんなことあり? 公園で知らない人から「お友だちになろう」と声をかけられたら? 家族にに勝手に話しかけて去っていかれたら? どう見ても不自然だ。

 その後、公園友だちはできたけれど、子どもの名前以外ママのファーストネームもわからない人も。で、ママ同士の話題は予防接種に紙オムツ。派閥があったり、噂話やトラブルの類も結構あった。みんなはどう? ねぇ、楽しい?

 私は楽しくなかった。だからその後学生や仕事時代の自分の友だちと積極的に会うことにした。また、託児つきの講演会、地域のセミナーや勉強会などを区報や情報誌で探して、子連れで電車に乗ってどこへでも出かけた。公園をうろうろしていたときは、「子どもがいるから無理」って思っていたことも、なんだ、やってみれば以外と一人でできちゃうじゃない。
 出かけられない時は、インターネットに頼った。育児話もいいけれど、大好きな映画や音楽の話ができる仲間をネットにみつけられた時のしあわせ。出産後、はじめて深呼吸できたような気になった。

 本当に楽しいなら公園でのつきあいもいい。でも、なんでも生活を子どもに合わせて育児一色にしてしまわず、小さい子がいても親がやりたいこと、楽しいと思うことも一生懸命やる。それもあって、いいんじゃないのかな。
 不思議なもので、公園で一喜一憂していたときより、自分の興味あるものに素直になったほうが、親子をめぐる友人関係は豊かになった。サークルや市民運動、お店など、公園以外の場所でつながる友人が、大人も子どもも増えた。

 幼稚園や保育園など、子どもが同年齢の子と関わる時期は必ずやってくる。だから、子どものために似た歳のお友だちを公園で作ろうと焦る必要なんて、ないのでは。公園で子どもの社会性が育つなんて、真剣に考えることも、ない。公園は所詮公園。なんぼのもん。
 大切なのは、公園という社会じゃなくて、本当の社会に親がちゃんと向き合い関わってることだ。友だちはそうした中で結果的にできるものだし、子どもの社会性を育てる上でも、一番の早道だと思うんだけどな。

3、「ひとりで、できるもん!」

 私の周囲では「いかに夫が家事と育児に非協力的か」という話をよく聞く。家事も育児も夫婦で分担。それが理想だし、そう願う人が多いはずなのに、なぜ?

 でも、実はこの「分担」がクセモノ。例えば「早く帰れたら子どものお風呂担当。週末は子どもを公園に連れていって」なんて取り決めをしても、「接待で遅い」「ゴルフで週末出かけちゃった!」といったことが、往々にして起こりがち。
 家事も同じだ。夫に頼んだら靴下とタオルを一緒に洗っただの、皿洗いしても鍋は洗わなかったなど、自分が期待した結果が得られずに、落胆することも多い。作業を割り振ることを「家事・育児の分担」と思ってしまうと、逆に「なぜちゃんとできない?」と不満が蓄積することもあって、要注意じゃないのかなあ、と思うのだ。

 手伝って欲しいと思う一方で、自分しかわからない場所に物をしまい込んだり、上手な洗濯やそうじのコツだと言って、手間のかかる家事方法を次々編み出してしまう女性にも責任はある。そして、そのままの結果を相手に期待して、アテがはずれたと言っては不満を抱え込む。そんなの悪循環だよね。

 上手に家事と育児を共有している夫婦には、「できる方が、その時気がついたことをする」という姿勢が共通してあるようだ。もともと、全部ひとりでできる人同士が一緒にいると、快適な関係が成り立ちやすいみたいだ。

 まぁ、そううまくいく例はあまりなくて、多くの人は「できない、気づかない」っていう夫に苛立ったりしてる。こういう時の秘訣。それは逆に「家事も育児も私ひとりでできるもん!」って思っちゃうこと。これは強い。アテにしない分、気持ちがぐんとラクになる。単身赴任や離別で、ひとりで子育てしてる人だっていっぱいいるんだから、どうにでもなるものなんだよ。ね。

 ひとりで大変だったら、家事を思いきりシンプルな方法に切り替える工夫をしよう。家電や道具の設備投資や、外部サービスを利用することも選択肢に入れよう。何もしない夫には、お金を出してもらうもんね、と割り切っちゃえ。

 そうやって家事の作業をバリアフリーにしていくと、逆に夫が家事に参加しやすくなったりもする。手洗いでは一度も皿洗いなんてしてくれなかった夫が、食器洗い機に食器をセットしていた! 洗濯乾燥一体型の洗濯機に変えたら、朝夫が洗濯してた! これ、うちでの出来事。いや、ほんと。びっくりだね。家事を囲い込んでいたのは、私だったんだなあとしみじみしたよ。
 家事や育児を分担してもらおうって考えるより、逆にひとりでできるもん! って思う方がうまくいく。不思議だけれど、そうなんだから仕方ない。家事の合理化については、これからいろいろ紹介してくので、お楽しみにね。

4、「きれいきれい信仰のワナ」

 子どもを生んで、最初に揃えたのが哺乳びんと消毒グッズだたt。それまでずぼらに生きてきた私だけれど、赤ちゃんには抵抗力がなく、ちょっとしたばい菌で病気になるとあちこちで耳にしては、無関心ではいられなくなった。抱っこの前は殺菌剤入りの石けんで手を洗い、肌着もタオルも頻繁に洗濯した。
 子どもができると清潔情報が押し寄せてくるし、お店には「殺菌」「消毒」系の商品が山積み。そして、いつの間にか自分が、清潔信仰にはまってることに、気づく。

 でも、この清潔信仰。おかしな現実もひきおこしているのでは?
 殺虫剤をまいたお部屋のカーペットにほほをつけてすやすや眠る赤ちゃんの映像に「ダニから赤ちゃんを守るのはママの役目」と流れるCM。スリッパを触る子どもに、「おうちの中はばい菌でいっぱい!」と叫んで殺菌ソープを出すママ。こんな風景がどこかおかしいって思える気持ちが、だんだんママたちの中からなくなっているようで、私はとっても怖い。

 息子が通う小学校では、学校のトイレで用が足せない子どもがとても多い。和式トイレの経験がないから怖くて使えない。臭くて気持ち悪いと、結局我慢して家に帰ってくる。で、お母さんたちは、学校に「洋式トイレに改装できないのか、清掃の頻度を上げろ」なんてことを要請し続けている。
先日上野動物園を訪れた折も、公衆トイレの前で「くさい!」とだだをこねるこどもに、「はい、消臭剤と便座除菌シート」と手渡すお母さん。ゴリラの檻の前で「泥だらけで汚いわねぇ」「くさーい」と叫ぶママ集団。

 なんか違う。土や菌が汚いものだとか、人の使ったスリッパやトイレが「ばい菌にまみれたもの」なんて、生活の中で子どもに刷り込んじゃいけないんじゃないかな。人間はずっと菌と共存して生きてきたんだもん。
巷の情報やCMの映像などに影響されて、汚れや菌のないきれいきれいに整えられた家にしなくちゃ!と、掃除や除菌を頑張ることが、逆に子どものためにならないってこともあると思うのだ。

 近年のインフルエンザの異常な流行は、過剰な清潔信仰や除菌・抗菌グッズの乱用がひとつの原因と説くお医者さんもいる。菌を排除することばかり一生懸命になっているうちに、私たちが自然に持っていた抵抗力がどんどん弱くなってきてる。きれいすぎる環境に育つ生き物には、しぶとく生きる力が備わらないってこと。
 おうちのお掃除や清潔維持にエネルギーを割くよりも、いろんな場所に出かけて耐性をつける。ちょっとくらい不潔な方が子どものためになるし、親も子もラクチン! って私は思うんだけどなぁ。

5、「赤ちゃんのための食洗機活用法」

 夫が家事や育児を手伝ってくれない〜と悩むくらいなら、「一人でできるもん」と、家事の合理化に発想転換してみては? というのは、以前書いたとおり。

 そのために設備投資をするというのもひとつの手だ。もし、予算が取れるなら、食器洗い機はちょっとオススメかも。
 家事って「自分の手でやるのが一番確実で安上がり」と思い込んでしまうことが多いけれど、機械を使うメリットというのもある。今月は、赤ちゃんのいる家庭での、食器洗い乾燥機活用法について。

 最近の食器洗い機は、最後に高温のお湯ですすぎをしてくれるものがほとんど。気になる雑菌類の除菌ができるので、離乳食の食器や調理のまな板、おろし器なども手洗いよりきれいになる。
 また、乾燥までしてもらえるからスポンジやふきんもリストラできる。この2つは雑菌が一番繁殖しやすい場所。うちでは洗いかごも撤去してしまい、排水口のバスケットも小さいものに変えて、毎日食器洗い機で洗うように。夏場にぬめぬめした台所で戦々恐々としていたけれど、私のようなずぼらさんでも簡単に衛生管理ができるようになって、赤ちゃんのいる毎日に安心感ができた。

 食器洗い機には、専用の洗剤が必要だけど、汚れがひどくないものなら洗剤なしでもきれいになる。専用の洗剤には微量の合成界面活性剤が含まれているので、気になる人は、重曹や塩を洗剤がわりにスプーン1杯程度入れる人もいる。

 私が一番助かったのは、おもちゃ類の洗浄。おしゃぶりや、歯がためなど、赤ちゃんがクチにする物をスポンジと洗剤で洗うのも気がひけていたが、耐熱温度さえ80度に耐えられる素材なら、食器洗い機に入れてしまうという手がある。
 細かいものや軽いものは洗浄の勢いで飛んでしまうので、小さな洗濯ネットに入れてセットするのがコツ。熱湯で洗剤なしで洗い上げて、きれいに乾燥までしてくれる。とっても気持ちいい。
 ただし、食器洗い機がやってくれるのは除菌であって、「殺菌」とは別。私は哺乳瓶も食器洗い機に放り込んじゃってたけど、やはりきちんとした殺菌とは違うので、必要に応じて使い分けてね。

 最後に気になる光熱費。食器洗い機は、京都議定書で「Co2削減のために使うといいもの」にリストアップされていて、手洗いより水や給湯のガスはずっと少なくて済むって話。自分の手でこつこつやるより、機械やサービスに頼ったほうがいいことが起こるってパターン、家事や育児には結構あるもの。夫や子供が積極的に食器洗い機を使うようになったという報告もあるので、活用してみてね!

6、「ラクラク赤ちゃんお洗濯術」

 赤ちゃんができて、一番変わったのは洗濯の頻度だった。雨で洗濯できないと、部屋は張り巡らされた洗濯ロープでキャンプ状態。なのに、タオルと大人の靴下を分け洗いしたり、おむつにアイロンかけたりしてた私。あぁ、なんか壊れてたのねぇ、あの頃(遠い目)。とにかく、お洗濯は手を抜いて、その分ゆっくり過ごしたいもの。

 そんなとき衣類乾燥機には本当に助けられた。時間も天候も関係なく、空いた時間に洗濯できるゆとり感は格別。外干しは排気ガスや花粉で意外と不衛生なので、乾燥機の殺菌効果のほうが確実という面もある。小さい赤ちゃん用品をひとつひとつ干す手間もなくなるのも、目からウロコだった。 大人のシャツなどを一緒に洗うときには、乾燥機を回して5分後に一度止め、それだけ取り出して、ハンガーに干す。熱で皺が伸びてぱりっと仕上がり、気持ちがいい。


 衣類乾燥機はガスと電気があるが、ガスが短時間で乾き衣類の傷みも少ないのでオススメ。ただガス栓と排気口が必要で、設置不可の場合もあるのでご注意を。最近増えた洗濯乾燥一体型は、一回の運転時間が長いので、日に何度も洗濯機を回す家だとしたら、ちょっと不向き。割り切って衣類乾燥機は別に設置して、洗濯機と平行して運転できるほうが便利だ。

 また、漂白剤や柔軟剤は使わなくてもまったく支障なし。多少のしみや黄ばみにこだわらないおおらかさを持とうよ! 手間も減るし、赤ちゃんの肌も守ることになる。

 乾燥機を使うと柔軟材なしでもふわっと仕上がるが、乾燥機がない場合には仕上げに食用酢をカップ1ほど入れると、柔軟剤の代わりになる。細かく畳んだり、アイロンをかけるのもやめ。とにかく神経質になりすぎないこと。
 8ヶ月の赤ちゃんを連れてスペインにバックパックの旅に出た私の友人は、最初のうちこそ毎日何度も衣服やタオルを変えていたけれど、そのうちに1週間赤ちゃんの肌着を替えていないことに気づいた。それでも、親子ともども楽しくて健康。ほんのちょっとの垢や汗が不潔と信じていたそれまでの自分って何? と思ったという。

 洗濯は皮脂などの汚れは落とすが、その代わりに洗剤類がすすぎ残しでどうしても微量に残留する。汗や垢が汚くて洗剤は清潔と思ってしまうのは怖いな、と私も思う。毎日入浴、何度も衣類を変えて、一度使ったタオルはすぐ洗濯機行き。そんな生活習慣から排出される汚水や洗剤の量は相当のものだ。清潔な衣類を着せたいと洗濯を繰り返し、排水を流し続けることの功罪についても、考えてみて。

 洗濯を楽にする一番のコツは、着替えと洗濯の頻度を減らすこと。ちょっとくらい汚れても、平気平気。おおらかにいきましょう!

7、「家に他人を入れて風通しよく」

 「家に他人を入れるのは絶対いや!」という人は結構多い。家事の外注が入るなんていや! ましてシッターさんという他人に自分の子を預けるなんて! でもね。実はこれらのことって、意外な効果がある。試してみてこれは実感なのだ。

 はじめて3ヶ月の息子を保育ママさんに預けた時。衣類の着せ方や離乳食の与え方があまりに違って、手間隙かけて育児をしてきた私は、「これじゃ息子がかわいそう!」としくしく心を痛めたりした。思い余って、哺乳瓶はこれじゃなくちゃダメなんです! と詰め寄る私に、ママさんは一言「どれでも同じよ。わははは」。

 そんなことを数日続けて、気づいた。一人で子育てしながら、知らないうちに抱え込んだこだわりや思い込みが、たくさんあったということに。他人の目が入ると、母子だけの小宇宙で見えなかったことがたくさん見えてきたりする。 小さいうちに保育ママさんや保育園を経験できたことは息子にとっても、私にとっても、大きな意味のある体験だった。

 ベビーシッターや家政婦さんも同じ。最近は、週に1日や2日、一回3時間前後の家事の補助をする家政婦さんの派遣も増えている。合間にちょっとした家事もしてくれるので、ベビーシッター同様、いざというときに子供をみてもらうために確保しておくと、本当に便利。不安を感じる人も多いけれど、相手はプロ。割り切って利用するのがコツだ。シルバー人材センターなどを活用すれば、時給千円以下で来てくれることもあるから、検討してみる価値は大きい。

 こうした「他人」が家の中に入って、自分のやっていた家事や育児に手を出すことには、慣れていないと強烈な違和感があるものだ。女の縄張り意識みたいなものもあって、どうも居心地が悪い。
 でも、やがて「他人でもわかる」ように物の置き場所を考えたり、わかりやすく指示する方法を考えるようになると、いつの間にか家事が合理化することに気づく。

 そう。家族だけで家の中で家事や育児をしていると、思い込みからなかなか抜け出せない。他人の目が適当に入って、いい具合に中和されたほうが、育児も家事もすんなりと進むことが増えたりするのだ。そして自分もグンとラクになる。これほんと。
 こどもの虐待や、夫婦間の暴力は、閉じた家庭の中でひっそりと起こる。限りなく内側に閉じていきがちな日本の家庭だからこそ、身近な家事や子育ての部分で、上手に他人の目を入れていくのって、大事なのでは。家事の外注やシッターの利用は、風通しのいい家を作るためにも有効。ぜひ積極的に利用してみて欲しいな、って思う。

8、「ママ仲間の付き合い奥義」

子育てを始めると、ママも仲間が欲しくなる。子連れランチや、お互いの家の訪問、お出かけの約束をするのは、とても楽しい。
でも、このママ仲間。一歩間違えると、ストレスの原因にもなってしまうのだよね。これが悩み。仲良く見えて微妙な派閥があったり、思いがけないことで噂や仲間はずれににされるという話は、私の周囲でも後を立たない。

 第三者から見れば、「そんな些細なことで」と思われがちだから、夫に相談してもなかなかわかってもらえないのが難。でも、本人にしてみたら毎日の生活基盤が揺るぐくらいのダメージを受けたりもする。どうしたらいいんだろうー。

 思うに。問題は「子どもを介した人間関係を作ろう」としたところにあるような気がしてる。地域の同年齢の子どもがいるママ、幼稚園のママ、育児サークルのママ。いずれも、主語が自分ではなく子どもにあるところで人間関係を持とうとすると、いろいろ複雑なことが起こりがちだ。
自分とはまったく合わない人でも無理して付き合っちゃう。逆に、ママ同士がすごく仲良くても、お互いの子どもの成長や成績が気になったり、生活背景をつい比較したくなって邪心が混じる。トラブルがあった時でも、生活基盤が同じなので距離を置くことが難しい。場合によっては、ほんとやっかい。

 とにかく、友だちづきあいではある程度の距離感を保つことが大事なのでは。生活圏が近いなら、一定の距離を置いて深入りを避ける。逆に深く仲良く付き合いたいなら、生活基盤を切り離す。その意味でも、主語が子どもではなく、「私」にある関係をどのくらい持てるかって、とても大切なことなんじゃないかと思う。

 私が大事にしているママ仲間は、子どもは0歳から15歳まで、住んでる場所も様々という寄せ集めだけれど、それがかえっていい。「あと3年たつとこんなことがあるのか。うちの地域ではこんなサービスないけど、他ではあるのか…」なんてことに気づくし、洋服やおもちゃのリサイクルもしやすい。何より、実生活での利害関係がないというのが、いい関係が続いている理由なのだと思う。

 私は彼女たちとインターネットを通じて知り合ったけれど、地域のサークルや趣味やスポーツを通しても、「私」が主語の仲間はみつけられるはず。
子育て期は、子ども周辺の人と親しくなろうと考えがちだけれど、距離感を間違えると逆効果と割り切るのも大事。視野を広く持って「生活圏が近いなら距離を置く。仲良くするなら生活基盤の重ならない人」を原則に、一度自分の人間関係、見つめなおしてみてね!

→→→続きのページを読む

このページのトップに戻る

コラム全体の目次に戻る

しごと / コラム / 著作物 / プロフィール / 願い事手帳 /掲載 / ブログあれこれ
 

TOPに戻る
izumi@mugi.com

2007−2009 izumi momose allright reserved